ジオ・プロダクトはプロ御用達のステンレス鍋
ステンレス鍋は丈夫で扱いやすく、オールマイティに使える便利なアイテム。宮崎製作所の「ジオ・プロダクト」は、日本で生まれたステンレス多層鍋のシリーズで、料理研究家や厨房などのプロの現場での使用も多い鍋です。
この製品のいったいどこが優れているのか、何がプロを引きつけるのかをチェックしてみます。
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ステンレスならではの利点
新潟の燕三条は、金属加工に秀でた地域として世界的にも有名です。カトラリー、包丁、鍋などのメーカーも多く、宮崎製作所もこの地で1960年に創業しています。
「ジオ・プロダクト」シリーズは、料理研究家の服部幸應氏をスーパーバイザーに迎えて作った製品。さまざまな点で使いやすさが工夫されており実用性が非常に高い特徴があります。
全面7層構造で無水調理や余熱調理も可能
ステンレスは熱伝導性の低い素材なので、なかなか加熱しませんが、一度温まると冷めにくいという性質を持ちます。ですから多くのステンレス鍋は、加熱しやすいように、熱伝導性のいいアルミニウムをはさんだ鋼材で作られています。
底部だけでなく全面7層だから熱効率が高い
製品によっては直接熱の当たる底面部だけが多層構造になっているものもあります。鍋底だけが多層になっている場合は、側面部に熱が回るのに時間がかかります。側面部も多層になっていれば、全体的に熱効率が高くなるという違いがあります。
このジオ・プロダクトシリーズは、ステンレスとアルミニウムの全面7層構造になっているため、鍋全体にむらなく熱が伝わり、小さい熱量でより早く調理が進む構造です。
ウォーターシールで無水調理
またステンレスは鋳物ホーロー鍋などに比べて加工がしやすく高精度の加工ができます。そこで本体とフタを高精度に加工し、調理中の蒸気が本体とフタの間をふさぐウォーターシール効果によって密閉できます。
この効果によって、鋳物ホーロー鍋のように重い蓋でなくても、食材の水分で調理できる無水調理を可能にしています。さらに保温性のいいステンレスの特質も生かして、加熱後に火を止めて、余熱で食材に火を通したり、味をしみこませる余熱調理も可能です。
持ち手がステンレスだから多用途で長持ち
鍋やフタの持ち手もステンレス製なので、鍋ごとオーブンに入れるオーブン調理も可能です。高温での加熱もできます。
持ち手がステンレスでできているので耐久性に優れます。樹脂製の持ち手は、火が強かったときなどに熱で溶かしてしまったり、長く使っていると欠けてくることもあります。
シンプルなステンレスの持ち手は、加熱時には鍋つかみが必要になるが、こわれにくいため長く使えます。
しっかりむらなく加熱しておいしい
ジオ・プロダクトの鍋は、片手鍋、両手鍋などいろいろな種類があり、さらにサイズ展開も豊富です。ここではいくつかの鍋を実際に調理をしてみて、その実力を確認します。
ごちそうに見える豚ロース肉のブレゼ
まず両手鍋を使って、豚ロース肉のブレゼを作ってみましたた。豚のかたまり肉に焼き目をつけて、一度取り出します。そのままの鍋にタマネギやニンジンを入れて炒め、残った焦げや肉汁などのうまみを吸収させます。
そこ肉を戻し入れて、キャベツなどの野菜も一緒に入れます。塩、コショウと白ワイン250ccほど入れて、アルコール分を飛ばしたあと、150度のオーブンに入れてじっくり1時間ほど加熱しました。オーブンから食材を取り出して、残ったスープとマスタードでソースを作ってできあがりです。
じっくり加熱されて、やわらかくなった肉は、フォークをさすだけで切れるほどにほろほろで、脂もとろっと甘くなっていました。大きめに切った野菜もしっかり火が通り、野菜本来の甘さを感じられます。
この調理法は、はじめに焼き目をつけて炒めたらあとはオーブンまかせなのでとても手軽です。それでもとても手の込んだ料理に見え、ホームパーティなどには特におすすめです。
無水調理のクリームシチューは絶妙なおいしさ
つぎに少し深めのポトフ鍋で無水クリームシチューを作ってみました。タマネギを3個分スライスして鍋底に敷き、そこに塩で軽く下味をつけた鶏もも肉、ジャガイモ、ニンジンを投入しました。フタをしてガスコンロのもっとも弱い火で45分加熱しました。
その間に別の鍋でバターと小麦粉、牛乳でホワイトソースを作りました。45分たったところで、フタをあけて中の食材が煮えていたらホワイトソースを入れます。このときの水分の状態を見て、さらに牛乳で伸ばすなどの調整をします。最後に塩、コショウで味の調整をしたらできあがりです。
野菜から出た水分と牛乳だけでできているシチューは、タマネギの甘みが強く出ていて、ジャガイモやニンジンもほくほくとした食感と、それぞれの素材の味をしっかり感じさせます。鶏肉もほろほろにやわらかくなっているのに、決してぱさぱさにはなっていません。弱火でじっくりと加熱したゆえの絶妙なおいしさです。
今回はホワイトソースを作りましたが、シチューのルーで作ってもおいしさは変わりません。またこの鍋ではシチューだけではなく、無水カレーもぜひ試して欲しい料理です。
蒸しただけのほうれん草が劇的においしい
もうひとつ片手鍋を使って、ほうれん草を蒸してみました。洗ってざっくりと半分に切っただけのほうれん草を、水分がついたまま鍋に入れて、軽く塩を振って、フタをして超弱火で6分加熱します。
蒸し上がったほうれん草に市販のドレッシングをかけて食べましたが、これが劇的においしい。ほうれん草ってこんなに甘いのか、という驚きを感じるほどでした。素材本来の味を楽しむのに、無水調理は最適です。新鮮な野菜が手に入ったらはじめにトライしたい調理です。
手入れもしやすく長期間使える
料理をする人のための工夫が随所に
たとえばポトフ鍋の底部の角は、大きめの丸みになっていて、食材をすくいやすく、掃除もしやすくなっています。
片手鍋もハンドル部分の反対側にも短い取っ手がついているので、食材が入って重いときには両手で持つことができます。ちょっとした違いですが、これが料理をするときのストレスを大きく軽減します。料理人の知恵がしっかり反映されている鍋です。
金属の持ち手ですが、通常の料理で使う分にはそのまま持っても熱くなりません(鍋全体を加熱するオーブン調理では熱くなります)。通常調理で、持ち手が熱くなるようなら加熱しすぎでしょう。こうしたちょっとしたポイントもとても使い勝手がいいです。
上手に使い倒すポイントを抑えてずっと使う
食材を焦げ付かせないためには
ステンレスの鍋は、フッ素加工の鍋に比べると、食材が焦げ付いてしまうことがあります。ルーの入ったカレーなどを温めるときは、しっかりかき混ぜながら調理します。
また食材を炒めたり、焼いたりするときには、しっかりと加熱してから食材を入れるのが鉄則です。目安としては中火くらいで加熱して、水を一滴垂らして、それがコロンと転がるようなら適温です。すぐに蒸発してしまうようならまだ温度が低すぎます。
この予熱を行うことで、食材がくっつかずにきれいに焼けるようになります。
焦がしてしまってもきれいに元通りに
だがステンレスの鍋は、たとえ焦がしてしまっても、クレンザーなどで磨くことで元の光沢を取り戻せます。丈夫で扱いやすいのも利点で、アルミニウムのように変色したり、鉄のように錆びやすかったり、ホーロー鍋のように落下によるひび割れなどを考えなくても大丈夫です。
フッ素加工の鍋のように強火が使えないなどの制限もなく、使いやすさと汎用性は抜群です。
とくに持ち手もステンレスであるこのジオ・プロダクトは、高品質に作られており、メーカーによる保証も15年と長期間の対応。持ち手やフタもすべてステンレスだから樹脂のように欠けたり、溶けたりといった心配もありません。とにかくずっと使える鍋と言えます。
どのサイズがおすすめ?
ここで紹介した両手鍋や片手鍋も、サイズがいろいろ用意されており、それ以外の形状のアイテムも豊富にラインナップされています。
ファーストチョイスのおすすめアイテムは、以下のモデルです。
- 16cm(または18cm)片手鍋:2〜4人分の味噌汁やスープを作るのにちょうどよく、ラーメンやゆで卵などちょっとした調理にも使えて万能
- 22cm両手鍋:3.5Lあるのでカレーやシチューといったボリュームのある調理に便利です。一度にたくさんつくりたい人ならポトフ鍋(5L)をセレクトしても◎
海外製の多層ステンレス鍋に比べ価格も安く、しかも丈夫で超長持ちなので、コストパフォーマンスは非常に高いでしょう。鍋の買い換えを考えているユーザーにはとてもおすすめです。使いやすさを徹底的に考えた機能美は、キッチンではとても映えるはずです。